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【博物館】スタンプラリーで宮城遠征!蔵王編!(ふるさと文化会館ございんホール)

 2026/04/10 博物館 この記事は約 6 分で読めます。

 

 

宮城県の蔵王にある「ふるさと文化会館ございんホール」に行ってきました。

この日は「ポケモンGOが楽天とコラボする」ということで、縄文スタンプラリーをやるので思い切って遠征してみた。あとついでに「ポケふた」の回収も、なので大忙しの弾丸ツアー!

 

 

ふるさと文化会館ございんホール

 

 

見どころは、館内の2階に展示されている縄文中期の遺物の展示。主に「谷地遺跡」の遺物が展示されているのかな?確かそんな感じ。この地域特有のデザインの土偶や石棒が出土しているそうなので、そこが狙い目。

展示自体はこじんまりしているんだけど、大きすぎると逆に回り疲れちゃうから、個人的にはこじんまりしている博物館の方が好きだったりする。博物館は大きいと集中力がもたない。

 

 

面白いのが雪国ならではの発掘の様子。雪が降る中、ご苦労様です!

 

 

谷地遺跡について

 

 

谷地遺跡は、松川の左岸に形成された矢附(やづき)段丘面上に立地していて、平成23~24年度に行なった消防庁舎建設計画に伴う発掘調査の結果、縄文時代中期前半(約5500~5000年前)の大規模な集落跡であることが判明しました。

発見された遺構には、住居跡14軒、貯蔵穴(ちょぞうけつ)55基、土器埋設遺構12基のほか、広範囲に分布する遺物包含層(捨て場遺構)などがあります。住居跡は円形の竪穴住居と、長楕円形の平地住居が見られます。

調査では、約650箱に及ぶ多量の遺物が出土し、そのうちの約500箱が縄文土器で、煮炊き用の鍋や貯蔵容器、儀式用の器など、様々な用途の土器が作られました。出土した土器を見ると、その文様や装飾の豊かさに驚かされます。

 

 

谷地遺跡の大木式土器

 

 

谷地遺跡で作られた縄文土器のデザインは「大木式土器」と呼ばれるタイプに物で、南東北を中心に分布することが分かっています。この時期の大木式土器は徐々に装飾性を高め、4期には器面全体に文様を描き、過剰とも見えるほどに立体的な装飾を付加する土器に変容していく様子がよく分かります。

 

【大木式土器の文様の変化】

 

縄文土器の文様の説明はよく見るけど、こんな風にしっかりとマーカーで分かりやすく解説してある展示は初めて、親切で素人にも分かりやすい。

 

【谷地遺跡1期の土器】

 

【谷地遺跡2期の土器】

 

1.上部が大きな波型となる波状口縁の深鉢や、上から見た形が楕円形となる浅鉢が見られる。
2.文様は弓形の弧線文や渦巻文、同部に垂れ下がるY字状文のほか、三叉状文・菱形文などを描く。
3.文様の多くは隆線に沈線を添わせる技法で描かれ、交互刺突文や結節文も特徴的に見られる。

 

【谷地遺跡3期の土器】

 

1.波状口縁の土器は少なくなり、平口縁に立体的な装飾突起を持つものが見られるようになる。
2.文様は対向弧線文や渦巻文が主体となり、口縁部に接点がX字状となる区画が見られるようになる。
3.文様の多くは隆線に撚り紐の側面圧痕を添わせる技法で描かれるようになる。

 

【谷地遺跡4期の土器】

 

1.S字状や渦巻状、菱形などを組み合わせた立体的で複雑化した装飾突起を持つものが現れる。
2.文様は隆線、沈線によって渦巻文や菱形、クランク状文などを複雑に連結させながら描いていく。
3.それまで口縁部から胴部上半に集中していた文様が、余白なく器面全体に展開するようになる。

上のマーカーで解説されている情報を基に見比べると、非常に分かりやすくてGOOD!

 

 

谷地遺跡の石器と礫石器

 

 

石器の多くは、現代の金属製は物に代わるもので、狩猟・採集や食材の加工のほか、木材加工や木器・骨角器・皮革製品の製作などにも使われました。

 

【尖頭器(石槍)】

 

石槍や打製石斧などの大型の石器には、主に山形県産の珪質頁岩という非常に良質の石材。

 

【磨製石斧】

 

磨製石斧には、北海道や東北北部、北陸地方の石材を用いたものが見られます。

 

【石鏃・楔形石器】

 

小型の石鏃や楔形石器には、集落周辺で採取できるガラス質流紋岩など多種類の石材を利用しています。

日常生活の生活圏を超えた遠くの石材を入手する一方、地元の石材もうまく利用しながら石器づくりを行っていたことが分かります。

 

【磨石・磨敲石】

 

礫石器は、石器づくりや木の実などの加工に用いた道具で、集落に近い松川で採取した河原石を用いていますが、磨り減って元の石の形が変わるほどによく使いこまれたものもあります。

 

【凹石】

 

磨石⇒磨敲石⇒凹石の順で転用されていた。表面の損耗の度合いに応じた転用による素材礫の効率的な消費サイクルがあったと考えられている。

 

 

谷地遺跡の土偶と石棒

 

 

縄文時代中期の東北地方南部では、両足で自立する全身像を表現した土偶が盛んに作られました。これらは乳房と腹部、臀部が張り出し、両脚に平行沈潜による横縞模様、背筋に凹み線を施すこと、古い段階には顔面に目鼻口などを表現しないなどの特徴があります。

山形県西ノ前遺跡で出土した大型土偶「縄文の女神(国宝)」はその代表例で、同じ特徴を持つ土偶を「西ノ前型土偶」と呼んでいます。

 

「西ノ前型土偶」

 

谷地遺跡で出土した約140点の土偶のほぼすべてが西ノ前型土偶の特徴を備えたもので、2期(大木7a式期)から4期(大木8a式期)にかけての変化を知ることができます。

 

【谷地遺跡の西ノ前型土偶の変化の様子】

 

縄文土器が時期によって変化していたのは知っていたけど、土偶も変化しているのは知らなかった。これは非常に興味深い。

あと、縄文の女神の形は「西ノ前型土偶」っていうのか、遮光器土偶や山形土偶やミミズク土偶のどれにも属していなさそうな形だったので勉強になった。

 

【谷地遺跡の石棒】

 

鼓型石棒は括れを持った鼓形の頭部が特徴で、類例は少なく、これまでに宮城・山形県の蔵王周辺を中心とした地域で6例のみが知られ、谷地遺跡の2点で全国で7・8例目の報告となった。

 

とまぁ、こんな感じでこじんまりしている施設だったけど、解説が丁寧で細かくてめちゃくちゃ良かった。

あ、あと受付でスタンプを押した台紙を見せると、オリジナルポストカードとしおりのセット。希望者には蔵王周辺の遺跡に関する冊子を2冊もくれるので、ぜひ行くべし!

 

 

 

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