【展示解説会】JAXAの研究施設を見に行こう!(JAXA相模原キャンパス)
相模原市立博物館で開催中のポケモン天文台に行ってきました。
で、そんな相模原市立博物館なのですが、隣にJAXAの研究施設があって、そこも無料で見学できるとのこと、宇宙兄弟の大ファンとしては「そんな楽しそうな場所、行かないわけにはいかないでしょ!」ということで参加。
考古学も好きだけど、宇宙や星も同じくらい好きだしね。
Contents
実験棟見学ツアー
まずは、実験棟見学ツアー。ここはJAXA相模原キャンパス内にある実験施設で、主に月面ローバーの実験を行っている。宇宙兄弟でも出てきた月面の上を走る月面車のことやね。実際にローバーが走っているところは見れなかったが、映像では見れるので、動画内に差し込んでおいた。
展示解説ツアー
ペンシルロケット

技術開発に”失敗”はない。
一つ一つの挑戦と経験を積み上げる過程が存在するだけだ。
その挑戦は大胆なほど素晴らしい。(糸川英夫)
将来はわが国も宇宙を自由に飛び回る。1954年、そんな未来を思い描いた糸川英夫博士らの研究班が発足します。ペンシルロケットで使う推薬を作り予備試験を開始しましたが爆発もありました。1955年4月12日、東京・国分寺でのペンシルロケット水平発射実験で日本の宇宙開発は産声をあげました。同年には西千葉で2段式ペンシル、発煙付き、尾翼無しの水平発射実験が行われています。無我夢中で実験を繰り返し不具合もありましたが乗り越えてきました。あきらめない精神と失敗から学んだ技術を蓄積し継承してきたことで、日本のロケットは発展してきたのです。
イプシロンロケット

ロケットの打ち上げを日常的なものに
イプシロンロケットは、ロケットの打ち上げが日常的になり、宇宙がもっと身近に感じられる時代の実現をめざして開発した国産の固体ロケットです。機体に人工知能を搭載し、世界で初めて機体の点検を自動・自律的に行えるようにしました。運用コストの低減を実現し、コンパクトな打ち上げシステムを構築しています。小型衛星の打ち上げ需要拡大に対応していくロケットです。
大気球

大気球による宇宙科学実験
大気球実験に主に使用される気球は、極薄のポリエチレンフィルムで作られ、ヘリウムガスの浮力で飛翔し、最先端の実験装置を高度およそ20~50キロメートルに滞空させることができます。気球が飛翔する高度では、空気は地上のおよそ数100分の1と希薄で、宇宙からやってくる宇宙線、X線、ガンマ線、赤外線、紫外線などを空気にさえぎられることなく観測することができます。
大気球はロケットに比べて搭載機器のサイズや重量などに対する制限が厳しくなく、実験装置のサイズは数センチメートル~数メートル、重量は数キログラム~数トンと多岐にわたります。また飛翔機会が多く、搭載機器の回収が可能であるという利点もあります。これらの特徴を生かして最新鋭の実験が多く行われており、研究活動のみならず、次世代を担う人材の育成にも貢献しています。大気球実験は、北海道の大樹航空宇宙実験場にて毎年実施されているほか、日本国内での実施が難しい実験をオーストラリアなどの海外で行うこともあります。
宇宙科学研究所が飛揚した最大の気球は、直径が100メートル以上というドーム球場に匹敵する規模となり、重量も1トン近くになります。また、気球本体を軽量化し、より高高度に到達するため、超極薄のフィルムを用いた気球の開発も世界に先駆けて進めています。2013年には薄さ2.8マイクロメートルのポリエチレンフィルムで製作した超薄膜型高高度気球が高度53.7キロメートルまで飛翔し、宇宙科学研究所が持つ無人気球到達高度の世界記録をさらに更新しました。
大樹航空宇宙実験場

大気球実験や多様な飛行実験を通じて最先端の宇宙航空研究を推進
大樹航空宇宙実験場は、北海道広尾郡大樹町とJAXAとの連携拠点で、大樹町多目的航空公園内にあります。
1997年、航空技術の研究成果の有効性や安全性を実証するため、実験用航空機を用いた飛行実験が大樹町多目的航空公園で開始されました。また、航空機の運航管理や実験データ処理などを行うための飛行実験棟が整備されました。2001年~2004年には成層圏プラットフォーム定点滞空飛行試験が行われ、JAXA格納庫、飛行管制棟、気象観測設備などが整備されました。2008年には、それまで岩手県大船渡市の三陸大気球観測所において実施していた大気球実験の拠点を大樹航空宇宙実験場に移すことになり、大気球指令管制棟や大気球スライダー放球装置などが整備されました。
大樹町多目的航空公園内には滑走路(2024年に全長が1000メートルから1300メートルに延伸)などもあり、広い敷地や安全な空域を活用して、多くの宇宙科学実験や飛行実験を行っています。
小惑星探査機「はやぶさ」

世界初の小惑星サンプルリターンを実現
探査機「はやぶさ」は小惑星イトカワに着陸し、表面の物質を地球に持ち帰った探査機です。イオンエンジン3台同時運転や4万時間にわたる稼働時間、イオンエンジンを併用しての地球スイングバイ、小惑星への着陸、・離陸、杯よりも遠い天体の表面から物質を採取して地球へ帰還したことなど、数々の世界初を達成しました。
小惑星イトカワ

2005年、「はやぶさ」がたどり着いた小惑星イトカワの意外な姿
小惑星糸川は500m程度のごく小さな天体ですが、表面は均質と思われていた事前の予想とまったく違い、多様で大きな岩が多数あり、クレーターが少なく、表面はレゴリス(砂れき)におおわれていませんでした。「はやぶさ」はイトカワに約2カ月半の滞在でしたが、小惑星をここまで間近に細かく観測できたのは世界で初めてのことでした。
大気圏突入システム

小惑星サンプルリターンを実現した再投入カプセル
活発に宇宙と地上を往来する時代や、大気のある惑星を探査する時代には、大気圏突入システムが必要となります。宇宙科学研究所では、突入する機体やその周りの流れ場の研究、国内最大のアーク加熱風洞(大気圏突入時の環境を模擬する装置)などを用いた耐熱材料の研究などが行われています。小惑星探査機「はやぶさ」の再突入カプセルは秒速12kmという極めてきびしい条件でしたが、アブレーション法という技術で大気圏再突入時の空力加熱から内部を守り、世界で初めて小惑星の物質を地球へ持ち帰る小惑星サンプルリターンを成功させることができました。
小惑星探査機「はやぶさ2」

リュウグウからのサンプルリターンに成功
探査機「はやぶさ2」は、胎教系初期の情報を多く保っているC型の小惑星リュウグウを探査し、その物質を採取して地球へ届けることに成功しました。リュウグウでは2回の着陸(ピンポイントタッチダウン)を実施。衝突装置を用いて新たなクレーターを生成し、小惑星の地下物質へアクセスするというこれまでにない試みも成功しました。リュウグウでの探査と、地球へ持ち帰った物質の分析から、太陽系の起源・進化や生命の原材料物質の探求が進んでいます。探査機はカプセルを地球に届けたあと拡張ミッションとして新たな旅を続けています。
小惑星リュウグウ

人類が初めて探査したC型小惑星
探査機「はやぶさ2」が探査した小惑星です。有機物や水が含まれるC型小惑星で、地球・海・生命の起源と進化を探求するカギとなる天体です。大きさは直径900メートル。約7時間38分で自転しています。2020年13月6日に「はやぶさ2」のカプセルが地球に帰還したことで、人類は初めてC型小惑星から採取した物質を分析できるようになりました。太陽系空間にあった有機物や水がどのようなものであった、またどのように相互作用し共存してきたかを探ることで、太陽系の起源・進化と生命の原材料物質にも迫ることができると期待されています。
火星衛星探査計画

世界初の火星衛星サンプルリターンミッション
惑星の起源と進化を知るうえで火星圏は重要な探査対象です。MMXは火星の衛星の起源や火星圏の進化の過程を明らかにすることを目的とし、世界初の火星圏からのサンプルリターンを目指すJAXA主導の大型国際共同ミッションです。火星の2つの衛星フォボスとダイモスを観測して、フォボスに着陸、物質を採取して地球に持ち帰る計画です。2026年に打ち上げて予定で、火星衛星のサンプルを採取後、2031年に地球に帰還予定です。
最後にサクッと展示物を観てみよう
JAXAのロケットや探査機、過去のミッションやこれから行われるミッションの解説はこんなところやね。
これまで「小惑星のサンプルなんか持ち帰って何の役に立つんだろう?」と思っていたけど、サンプルを持ち帰る意義は「宇宙の謎や起源を解き明かすこと、もっと身近なところで考えると、地球や生命そのものの起源を探ること」だったりする。
だって「地球や地球にあるものすべて、大地も海も山も森も、動物も植物も人間も、なんなら昔の人が作った土器をはじめ、今この記事を書くために使っているパソコンでさえ、宇宙にあった物質が基になって作られたもの」なのだから。
そう考えると、やっぱり宇宙って凄いな。ただ宇宙を漂っているだけの何の変哲もないガスや塵などから、地球をはじめとする惑星なんかが生まれ、そんな物質の集まりから生命が生まれたわけだから、一体どういうメカニズムで、無生物から人間のような思考や感情を持った生物が誕生したんだろう?
人類がこれまで培った知識や技術を用いて、果てしない宇宙に挑戦し続ける理由というのは、そんな自分たちの起源を追い求めているからなのかもしれないと思った。
